【歯の再生】
従来の歯周病治療では、歯が抜けてしまう前に病気が進行しないように止める事だけで、本来の状態に戻すことはほとんど不可能でした。 ところが最近では、歯周病により破壊された歯の支持組織を再生させ、歯を元の健全な状態に戻す治療法があるのです。
【再生法】
歯周治療の最終目的は病気の進行を止め、元の健全な状態に組織を回復させることです。 1980年代の初頭、歯を救う新しい治療方法の研究がスタートしました。 その結果歯周病の全く新しい治療方法として、歯の周りに必要な組織を再生させることで、 歯の支持構造をできるかぎり元の状態に戻すという再生法(GTR法)が確立され、世界中で広く応用されるようになりました。 再生による治療法の目的は、歯が機能するための支持構造を回復させる事です。その為、歯肉の位置も維持する事ができます。
【生体再生能力を利用】
歯周病で破壊された歯の支持組織は、その原因を除去すれば再生しようとします。 しかし患部を清掃して後に何もせずそのまま治癒を待つと、必要な支持組織が再生する前に別の軟組織がそこに入り込んでしまいます。 そこで、ポケットの内部を清掃した後にメンブレンを設置し、外から組織が進入してこないように防御します。 そうするとメンブレンの下には歯の支持組織が再生を始め、ゆっくりと成長してきます。 その後、ある期間を経過したらメンブレンを取り除きます。 すると歯は新しく再生した組織で覆われていくのです。